【2025年最新版】マウスピース矯正のデメリットとできない例を歯科医が詳しく解説
透明で目立ちにくく、取り外しもできるマウスピース矯正は、近年ますます人気が高まっています。ただし、マウスピース矯正はすべての方に適しているわけではありません。そのため、できないケースや治療にあたっての注意点を理解しておくことが大切です。
本記事では、マウスピース矯正の基本情報から向いていない症例、治療前に知っておきたいリスクまで、歯科医の視点でわかりやすく解説します。矯正治療を検討する際の判断材料として、お役立ていただければ幸いです。
目次
1. マウスピース矯正とは?
2. マウスピース矯正のデメリット
3. マウスピース矯正ができない・向かない例
4. トラブルを防ぐための対処法と日常の工夫
5. よくある質問(Q&A)
6. まとめ
1. マウスピース矯正とは?
1-1. マウスピース矯正とは
透明なプラスチック製のマウスピースを使って歯を徐々に動かしていく矯正治療です。1〜2週間ごとに形の異なるマウスピースに交換し、少しずつ歯並びを整えていきます。代表的なマウスピース矯正としては「インビザライン」が挙げられます。
1-2. マウスピース矯正のメリット
-
・見た目が自然:透明で目立ちにくく、人前でも気になりにくい
・食事がしやすい:取り外しができるため、普段どおりの食事が可能
・歯磨きがしやすい:取り外して口腔ケアができるため衛生的
・金属を使用していない:金属アレルギーがある方でも安心して使用できる
2. マウスピース矯正のデメリット
メリットが多いマウスピース矯正ですが、気をつけたい点がいくつかあります。
2-1. 装着時間を守らないと効果が出ない
マウスピース矯正の効果は、装着時間の自己管理に大きく左右されます。1日20〜22時間の装着が推奨されており、守れない場合は治療の進行が遅れる、思うように歯が動かないといったリスクがあります。
たとえば外食時や会議のあとに装着を忘れてしまったり、新しいマウスピースの違和感で装着をためらったりという方がいらっしゃいます。また、生活が不規則なお子様や忙しい社会人にとっては、装着時間を安定して確保することが難しいケースもあります。
2-2. 日常生活での制約がある
マウスピース矯正は見た目に優れている反面、日常生活でのちょっとした不便もあります。食事のたびに取り外して歯を磨く必要があり、装着中は水以外の飲み物や間食は基本的に控える必要があります。外出先では紛失しないよう取り扱いに注意が必要ですし、装着初期には発音しづらさを感じる方もいらっしゃいます。
2-3. 口腔内トラブルのリスク
マウスピースは歯を密閉する構造のため、口腔内にさまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。唾液の流れが妨げられることで自浄作用が低下し、虫歯や歯周病のリスクが高まることも。また、装置の縁が歯茎を刺激して炎症を起こすケースや、清掃が不十分だと口臭の原因になることもあります。
3. マウスピース矯正ができない例
マウスピース矯正は幅広い歯並びの改善に対応できますが、歯や顎の状態によっては十分な効果が得られないことがあります。特に、歯の位置や骨格のズレが大きい場合は、マウスピースだけで理想的な歯並びに導くのが難しく、ワイヤー矯正や外科的治療を併用することが一般的です。次のようなケースでは、他の方法が推奨されます。
・骨格性の不正咬合:顎の骨自体に原因がある出っ歯や受け口
・重度の歯列不正:歯のねじれや重なり、位置ズレが大きい場合
4. トラブルを防ぐための対処法と日常の工夫
4-1. 装着時間の管理方法
1日20~22時間の装着を継続するには、日常生活の中で工夫が必要です。
【毎日の装着を促す工夫】
・スマホアラームの活用:食事や歯磨き、就寝の時間に合わせてアラームやリマインダーを設定する
・日常習慣とセットにする:朝の歯磨きや寝る前のスキンケアなど、すでに習慣化されている行動と「装着」を紐づける
・予備を携帯:外出中の破損や紛失に備えて、予備のマウスピース(ひとつ前に使用していたもの)を用意しておく
また、装着を継続するためには、モチベーションを維持することも大切です。歯並びの変化を写真で記録したり、家族や友人に応援してもらえる環境を整えてみましょう。小さな目標を設定し、達成感を重ねることで、前向きに取り組みやすくなります。
4-2. 口腔衛生の徹底
虫歯や歯周病、口臭などのトラブルを防ぐためには、マウスピースと口腔内の両方のケアが不可欠です。
【口腔内ケアのポイント】
・食後は必ず丁寧に歯磨きをする
・歯間ブラシやデンタルフロスも併用し、歯のすき間の汚れまでしっかり除去
【マウスピースのケアのポイント】
・外した時は、必ず水かぬるま湯で洗浄する
・1日1回ソフトブラシで優しく磨く(歯磨き粉は使わないのが基本)
・週2〜3回は専用洗浄剤で除菌する
・洗浄後はしっかり乾燥させてから、清潔なケースで保管
4-3. 定期的な歯科医師との相談
マウスピース矯正をスムーズに進めるためには、治療中の定期的な通院が欠かせません。
【通院時のポイント】
-
・月1~2回の定期チェックを継続
・痛み・違和感は我慢せずに報告する
・生活やケアに関する相談も積極的に
・状況に応じて治療計画を柔軟に見直す
5. よくある質問(Q&A)
Q1:マウスピース矯正は子供でもできますか?
A:はい、可能です。最近では、成長期の歯並びや顎の発達に合わせた子供向けのマウスピース矯正も登場しています。ただし、装着時間の自己管理が必要なため、年齢や性格によって適応が異なる場合があります。
Q2:どのくらいの期間がかかりますか?
A:歯並びの状態により異なりますが、半年~2年程度が一般的です。個人差があるため、事前の診断が重要です。
6. まとめ
マウスピース矯正は、審美性や快適さに優れた矯正方法ですが、患者さま自身の協力・清掃の徹底・症例の適応範囲など、いくつかの注意点があります。治療法を選ぶ際には、自身の生活習慣や口腔内の状態を踏まえ、信頼できる歯科医師と相談のうえ慎重に判断することが大切です。「目立たないから」「楽そうだから」と安易に決めてしまわず、メリットとデメリットをしっかり理解した上で、自分に合った矯正方法を選びましょう。
広島県安芸郡の「ソレイユ矯正歯科」は、患者様ごとの症状やご要望にあわせて、最適な歯列矯正治療をご提案しています。患者さまひとりひとりとのコミュニケーションを大切にし、理想の歯並びのため、前向きに治療に取り組んでいただけるようサポートしています。矯正治療を検討中の方、ぜひ一度ご相談ください。
■内部リンク
当院の矯正治療費用はこちら
https://dental.eye-dental.com/menu/
ワイヤー矯正についてもっと詳しく知りたい方へ
https://dental.eye-dental.com/treatment/multi-bracket/https://dental.eye-dental.com/treatment/invisalign/
マウスピース矯正についてもっと詳しく知りたい方へ
https://dental.eye-dental.com/treatment/invisalign/
■外部リンク
ソレイユ矯正歯科インスタグラム
https://www.instagram.com/soleil_kyousei/