歯列矯正の痛みはいつまで続く?痛みの原因と和らげる方法を歯科医が解説|広島の矯正歯科【ソレイユ矯正歯科】

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2025.10.4

歯列矯正の痛みはいつまで続く?痛みの原因と和らげる方法を歯科医が解説

「歯列矯正って痛いですか?」「痛みはどのくらい続くのでしょうか?」矯正治療を検討されている方から、最もよくいただくご質問の一つが痛みに関することです。

確かに、歯列矯正では歯を移動させるため、ある程度の痛みや違和感は避けられません。しかし、痛みの原因を理解し、適切な対処法を知っていれば、不安は大きく軽減されます。

そこで本記事では、広島県安芸郡府中町のソレイユ眼科・矯正歯科の歯科医師が、歯列矯正中の痛みについて詳しく解説いたします。痛みが続く期間や原因、そして効果的な痛みの和らげ方について、分かりやすくご説明いたします。


目次

1.歯列矯正の痛みの基礎知識
2.痛みが続く期間とタイミング
3.痛みの種類と原因
4.痛みを和らげる効果的な方法
5.矯正装置別の痛みの特徴
6.よくある質問(Q&A)
7.まとめ


1. 歯列矯正の痛みの基礎知識

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なぜ痛みが生じるのか

まず初めに、歯列矯正でなぜ痛みが生じるのかをご説明します。歯列矯正は、歯を理想的な位置へ移動させる治療です。この過程で、歯を支えている骨に圧力がかかり、骨が徐々に作り変えられていきます。

これは、まるで固い土の中で植物の根が成長するようなイメージです。歯が移動する際に、周囲の組織が反応し、その刺激が痛みとして感じられるのです。

痛みは正常な反応

さらに重要なことは、矯正治療中の痛みは、治療が順調に進んでいる証拠だということです。痛みがあるということは、歯が確実に動いているサインと考えることができます。

ただし、過度な痛みや通常とは異なる痛みが続く場合は、装置の調整が必要な場合もあるため、歯科医師に相談することが大切です。

個人差について

また、痛みの感じ方には大きな個人差があります。同じ治療を受けても、ほとんど痛みを感じない方もいれば、強い痛みを感じる方もいらっしゃいます。これは、痛みの感受性が人それぞれ異なるためです。


2.痛みが続く期間とタイミング

 

治療開始時の痛み

それでは、具体的な痛みの期間についてご説明します。最も痛みを感じやすいのは、装置を初めて装着した時です。この時期の痛みは、通常2〜3日がピークで、1週間程度で落ち着くことが一般的です。

初回装着時の経過

  •  ・装着当日:軽い違和感や圧迫感
  •  ・1〜2日目:痛みのピーク
  •  ・3〜5日目:痛みが徐々に軽減
  •  ・1週間後:ほぼ慣れる
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調整日後の痛み

次に、定期的な調整日の後も痛みが生じます。ワイヤー矯正の場合、月に1回程度の調整があり、その都度ワイヤーを交換したり、力を加え直したりします。

この調整後の痛みは、初回装着時よりも軽いことが多く、通常2〜3日程度で落ち着きます。これは、まるで運動を始めた初日の筋肉痛が最も強く、継続するうちに慣れていくのと似ています。

マウスピース交換時の痛み

さらに、マウスピース矯正の場合は、新しいマウスピースに交換する際に痛みや違和感を感じることがあります。ただし、ワイヤー矯正と比べて段階的に力をかけるため、痛みは比較的軽度なことが多いです。

  •  

3. 痛みの種類と原因

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  • 歯が動く痛み

    まず、最も一般的なのが、歯が移動する際の痛みです。これは鈍い痛みで、歯全体がじんじんとうずくような感覚です。

    特徴

    •  ・食事の際に噛むと痛む
    •  ・何もしていなくてもジーンとした痛み
    •  ・歯が浮いたような感覚

    この痛みは、歯の周囲の組織が再構築される過程で生じる正常な反応です。

    装置による刺激の痛み

    また、矯正装置そのものが口の中の粘膜に当たることで生じる痛みもあります。これは、新しい靴を履いた時に靴擦れができるのと似た現象です。

    主な症状

    •  ・頬の内側や唇の痛み
    •  ・口内炎のような痛み
    •  ・舌が装置に触れた際の痛み
    •  

    顎の痛みや疲労感

    さらに、矯正治療中は噛み合わせが変化するため、顎に痛みや疲労感を感じることがあります。これは、普段使っていなかった筋肉を使うような感覚です。

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4. 痛みを和らげる効果的な方法

  • 食事の工夫

    それでは、痛みを和らげる具体的な方法をご紹介します。まず、食事の工夫が非常に効果的です。

    やわらかい食べ物の選択 痛みがある時期は、以下のような食べ物がおすすめです:

    •  ・おかゆ、リゾット
    •  ・やわらかく煮込んだうどん
    •  ・スープ、ポタージュ
    •  ・ヨーグルト、プリン
    •  ・バナナ、よく熟した桃

    また、食べ物を小さく切って、ゆっくり食べることで痛みを軽減できます。

    冷やす・温める方法

    次に、温度による対処法についてご説明します。

    痛みのピーク時は冷やす 装着直後や調整直後の強い痛みには、冷やすことが効果的です。冷たい水を口に含んだり、頬の外側から冷たいタオルを当てたりすることで、炎症を抑えられます。

    慢性的な痛みは温める 一方、数日経過した鈍い痛みには、温めることが効果的です。温かいスープを飲んだり、蒸しタオルを顎に当てたりすることで、血行が良くなり痛みが和らぎます。

    鎮痛剤の使用

    さらに、どうしても痛みが辛い場合は、市販の鎮痛剤を使用することも可能です。ただし、使用前に歯科医師に相談することをお勧めします。

    鎮痛剤使用のポイント

    •  ・痛みのピーク時に服用する
    •  ・用法・用量を守る
    •  ・長期間の使用は避ける
    •  

    歯科用ワックスの活用

    また、ワイヤー矯正の場合、装置が粘膜に当たる痛みには、歯科用ワックスが非常に効果的です。これは、装置の突起部分をカバーすることで、直接的な刺激を防ぎます。

    口腔ケアの徹底

    そして、適切な口腔ケアも痛みの軽減に重要です。清潔な口腔環境を保つことで、炎症を抑え、痛みを最小限にすることができます。

 


5.矯正装置別の痛みの特徴

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  • ワイヤー矯正の痛み

    それでは、矯正装置別の痛みの特徴について解説します。まず、ワイヤー矯正では、比較的強い力で歯を動かすため、痛みを感じやすい傾向があります。

    痛みの特徴

    •  ・調整後2〜3日がピーク
    •  ・全体的な鈍痛
    •  ・装置による粘膜の痛み

    ただし、痛みは治療が進むにつれて慣れてきて、感じにくくなることが多いです。

    マウスピース矯正の痛み

    次に、マウスピース矯正の痛みについてです。マウスピース矯正は、段階的に少しずつ歯を動かすため、ワイヤー矯正と比べて痛みは軽度なことが一般的です。

    痛みの特徴

    •  ・交換後1〜2日程度の軽い痛み
    •  ・締め付けられるような感覚
    •  ・装置による粘膜の痛みは少ない

    また、取り外しができるため、食事の際の痛みは軽減されます。

    裏側矯正の痛み

    さらに、裏側矯正の場合、装置が舌に触れやすいため、初期は舌の痛みを感じることがあります。ただし、1〜2週間程度で慣れることが多いです。

  •  

6. よくある質問(Q&A)

Q1. 痛み止めは毎回飲む必要がありますか?

A1. いいえ、痛み止めは必要に応じて使用するもので、毎回飲む必要はありません。多くの患者様は、装置を装着した初日や調整日の夜に服用する程度です。痛みが我慢できる範囲であれば、服用しなくても問題ありません。

Q2. 痛みがまったくない場合、治療は進んでいないのでしょうか?

A2. そのようなことはありません。痛みの感じ方には大きな個人差があり、痛みをほとんど感じない方もいらっしゃいます。痛みがなくても、定期検診で歯が計画通りに動いていることが確認できれば、治療は順調に進んでいます。

Q3. 痛みが1週間以上続く場合、どうすればよいですか?

A3. 通常、装着後や調整後の痛みは1週間程度で落ち着くことが一般的です。もし1週間以上強い痛みが続く場合は、装置の調整が必要な可能性があります。我慢せずに、歯科医院にご連絡ください。

Q4. 子どもの矯正でも同じように痛みはありますか?

A4. お子様の場合も、痛みの感じ方には個人差があります。ただし、成長期の柔軟な骨の状態では、成人と比べて歯が動きやすく、痛みも比較的軽いことが多いです。保護者の方のサポートが重要になります。


7. まとめ

以上のように、歯列矯正中の痛みは、治療の過程で避けられないものですが、適切な知識と対処法があれば、十分に管理することができます。

痛みの期間について

  •  ・初回装着時:1週間程度がピーク
  •  ・調整後:2〜3日程度
  •  ・個人差が大きい
  •  ・時間とともに慣れる
  •  

痛みの原因

  •  ・歯が移動する際の正常な反応
  •  ・装置による粘膜への刺激
  •  ・噛み合わせの変化による顎の疲労
  •  

効果的な対処法

  •  ・やわらかい食べ物の選択
  •  ・冷やす・温めるなどの温度調整
  •  ・適切な鎮痛剤の使用
  •  ・歯科用ワックスの活用
  •  ・丁寧な口腔ケア
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また、矯正治療中の痛みについて、以下の点も重要です:

  •  ・痛みは治療の進行を示すサイン
  •  ・時間とともに体が慣れていく
  •  ・装置の種類により痛みの特徴が異なる
  •  ・我慢せず歯科医師に相談する

さらに、現代の矯正技術は日々進歩しており、以前と比べて痛みは大幅に軽減されています。適切な対処法を実践することで、快適に治療を進めることができます。

当院では、患者様の痛みを最小限に抑えるよう、細やかな調整と丁寧な説明を心がけております。矯正治療中の痛みに関するご不安やご質問がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

美しい歯並びの実現に向けて、痛みとも上手に付き合いながら、一緒に治療を進めていきましょう。


※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療計画については、必ず歯科医師にご相談ください。

 

 

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