矯正治療中の妊娠・出産|治療継続の注意点と産前産後のケア|広島の矯正歯科【ソレイユ矯正歯科】

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2026.2.14

矯正治療中の妊娠・出産|治療継続の注意点と産前産後のケア

「矯正治療を始めたいけれど、妊娠の予定もある…両立できるか心配」「矯正治療中に妊娠が判明した。治療は続けられるの?」多くの女性が、このような不安を抱えています。

矯正治療は1〜3年という長期間にわたるため、治療期間中に妊娠・出産を経験される方も少なくありません。実は、矯正治療中の妊娠・出産は決して珍しいことではなく、適切な配慮とケアを行えば、治療を継続することは十分に可能です。

この記事では、矯正治療中に妊娠・出産を迎える方のために、治療継続の可否、妊娠中の口腔環境の変化、そして産前産後のケアについて詳しく解説します。不安を抱えている方も、正しい知識を持つことで、安心して治療と妊娠・出産を両立できるはずです。

目次

  1. 1.矯正治療と妊娠・出産の両立について
  2. 2.妊娠中の口腔環境の変化と注意点
  3. 3.妊娠時期別の矯正治療の対応
  4. 4.出産後の矯正治療再開とケア
  5. 5.妊娠を計画している方へのアドバイス
  6. 6.よくある質問(Q&A)
  7. 7.まとめ

 


1. 矯正治療と妊娠・出産の両立について

基本的な考え方

結論から申し上げると、矯正治療中に妊娠・出産をすることは可能です。矯正治療そのものが、妊娠や胎児に直接的な悪影響を与えることはありません。

実際、矯正治療を受けている患者様の年齢層を見ると、20代後半から30代の女性が多く、この年代は妊娠・出産を経験される時期と重なります。多くの方が、治療を継続しながら無事に出産されています。

ただし、妊娠中は体調や口腔環境が変化するため、通常の治療とは異なる配慮が必要になることも事実です。歯科医師や産婦人科医と連携しながら、適切に対応していくことが大切です。

矯正治療が妊娠に与える影響

矯正装置の装着そのものは、妊娠や胎児の発育に影響を与えません。ブラケットやワイヤー、マウスピースなどの矯正装置は、口の中だけに作用するものであり、全身への影響は基本的にありません。

安心できるポイント:

  • ・矯正装置は妊娠に影響しない
  • ・通常の矯正調整も胎児に害はない
  • ・マウスピース矯正の素材も安全性が確認されている
  • ・歯を動かす力は、妊娠に悪影響を与えない

むしろ、矯正治療によって歯並びや咬み合わせが改善されることで、食事がしやすくなり、栄養摂取が良好になるというメリットもあります。

妊娠中に注意が必要な処置

妊娠中でも矯正治療の継続は可能ですが、以下の処置については慎重な対応が必要です。

妊娠中に避けるべき、または慎重に行う処置:

  • ・レントゲン撮影(特に妊娠初期)
  • ・抜歯などの外科的処置
  • ・麻酔を使用する処置
  • ・長時間の治療

これらの処置が必要な場合は、妊娠時期を考慮したり、出産後に延期したりするなど、柔軟に対応することが一般的です。


2. 妊娠中の口腔環境の変化と注意点

妊娠すると、ホルモンバランスの変化により、口腔環境にさまざまな変化が現れます。これらの変化を理解し、適切に対処することが、矯正治療を継続する上で重要です。

妊娠性歯肉炎

妊娠中は、女性ホルモンの増加により、歯茎が炎症を起こしやすくなります。これを「妊娠性歯肉炎」と呼びます。

主な症状:

  • ・歯茎が赤く腫れる
  • ・歯磨きの時に出血しやすくなる
  • ・歯茎が敏感になり、触れると痛い
  • ・歯茎が盛り上がってくる

矯正装置を装着していると、ただでさえ歯磨きが難しく、歯肉炎のリスクが高まります。妊娠中はさらにそのリスクが増すため、より丁寧なケアが必要になります。

研究によると、妊婦の約50〜70%が何らかの歯肉炎の症状を経験すると報告されています。矯正治療中の方は、特に注意深くケアを行う必要があります。

つわりによる口腔ケアの困難

妊娠初期から中期にかけて、多くの方がつわりを経験します。つわりは、矯正治療中の口腔ケアに大きな影響を与えることがあります。

つわりによる影響:

  • ・歯ブラシを口に入れると吐き気がする
  • ・矯正装置の違和感が増す
  • ・食事が不規則になり、口腔ケアのタイミングが難しい
  • ・嘔吐による胃酸で歯が傷む

例えば、通常なら矯正装置のケアに15分程度かけている方でも、つわりの時期は数分の歯磨きで精一杯ということもあります。完璧を目指すのではなく、できる範囲で続けることが大切です。

唾液の性質の変化

妊娠中は、唾液の分泌量や性質が変化することがあります。

変化の内容:

  • ・唾液の分泌量が減少する(口の中が乾きやすい)
  • ・唾液の粘度が高くなる
  • ・口の中の自浄作用が低下する
  • ・虫歯のリスクが高まる

唾液は、お口の中を清潔に保つ重要な役割を果たしています。その機能が低下すると、矯正装置周りに汚れが溜まりやすくなり、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。

食事の変化と間食の増加

妊娠中は、食事の好みが変わったり、少量ずつ頻繁に食べるようになったりすることがあります。

影響:

  • ・間食の回数が増える
  • ・甘いものを好むようになる
  • ・炭酸飲料や酸味のあるものを欲する
  • ・食後すぐに歯磨きできないことが増える

矯正治療中は、食後の歯磨きが特に重要ですが、妊娠中は体調によって難しい場合もあります。食事のたびに完璧なケアができなくても、水で口をすすぐ、ガムを噛むなど、できることから始めることが推奨されます。


3. 妊娠時期別の矯正治療の対応

妊娠の時期によって、体調や注意すべきポイントが異なります。時期別の対応について見ていきましょう。

妊娠初期(0〜15週)

妊娠初期は、胎児の重要な器官が形成される大切な時期です。つわりも始まり、体調が不安定になりやすい時期でもあります。

この時期の対応:

  • ・レントゲン撮影は避ける
  • ・抜歯などの外科的処置は延期する
  • ・つわりがひどい場合は、調整の頻度を減らすことも検討
  • ・無理のない範囲で通院する

妊娠が判明したら、できるだけ早く歯科医師に報告しましょう。治療計画を妊娠に合わせて調整することができます。

つわり対策のケア方法:

  • ・小さめの歯ブラシを使用する
  • ・香りの強くない歯磨き粉を選ぶ
  • ・吐き気がマシな時間帯に歯磨きをする
  • ・完璧を目指さず、できる範囲で続ける
  • ・水で口をすすぐだけでも行う

妊娠中期(16〜27週)

妊娠中期は、つわりが落ち着き、比較的体調が安定する時期です。「安定期」とも呼ばれます。

この時期の対応:

  • ・通常の矯正調整を継続できることが多い
  • ・必要な歯科治療がある場合、この時期に行うことが推奨される
  • ・虫歯治療や歯石除去などのメンテナンスに適している
  • ・妊娠初期に延期した処置があれば、検討できる

この時期は、体調が良ければ積極的に口腔ケアに取り組むことができます。出産後はしばらく歯科受診が難しくなることもあるため、この時期にしっかりとケアしておくことが大切です。

妊娠後期(28週〜出産)

お腹が大きくなり、動くのが大変になってくる時期です。早産のリスクも考慮する必要があります。

この時期の対応:

  • ・長時間の治療は避ける
  • ・仰向けの体勢が苦しい場合は、体勢を工夫する
  • ・調整の頻度を減らすことも検討
  • ・出産予定日が近づいたら、緊急時の連絡先を確認しておく

診療チェアに仰向けになると、大きくなった子宮が大静脈を圧迫し、気分が悪くなることがあります。体を少し左に傾けたり、背もたれの角度を調整したりすることで、楽な姿勢で治療を受けられることがあります。

苦しい場合は、遠慮なく歯科医師やスタッフに伝えましょう。


4. 出産後の矯正治療再開とケア

出産直後の口腔環境

出産後は、ホルモンバランスが急激に変化し、さらに育児による生活リズムの変化もあり、口腔環境に影響が出ることがあります。

出産後の変化:

  • ・授乳によるカルシウム不足の懸念
  • ・睡眠不足による免疫力の低下
  • ・育児による時間的制約
  • ・ストレスによる歯ぎしりや食いしばり

矯正治療を継続する場合、これらの変化に配慮しながら、無理のないペースで進めることが大切です。

授乳中の矯正治療

授乳中でも、矯正治療を継続することは可能です。矯正装置やマウスピースが、母乳に影響を与えることはありません。

授乳中の注意点:

  • ・レントゲン撮影は可能(必要に応じて防護エプロンを使用)
  • ・痛み止めを服用する場合は、授乳への影響を確認する
  • ・歯科麻酔を使用する処置も、適切な時期を選べば可能

痛み止めや抗生物質などの薬を処方される場合は、授乳中であることを必ず歯科医師に伝えましょう。授乳に影響の少ない薬を選択してもらえます。

育児と矯正治療の両立

赤ちゃんのお世話をしながら、自分の矯正治療も続けるのは大変なことです。以下のような工夫で、両立しやすくなります。

両立のための工夫:

  • ・赤ちゃんの授乳や睡眠のリズムに合わせて通院時間を調整する
  • ・家族のサポートを得て、通院時は赤ちゃんを預ける
  • ・赤ちゃん連れでの受診が可能か、事前に歯科医院に確認する
  • ・オンラインでの経過確認など、通院頻度を減らす方法を相談する

多くの歯科医院では、小さなお子様連れでの受診に対応しています。キッズスペースや託児サービスがある医院もありますので、事前に確認してみましょう。

口腔ケアの時間確保

育児中は、自分の時間を確保することが難しく、丁寧な口腔ケアができないこともあります。

時短ケアのポイント:

  • ・赤ちゃんが寝ている間に、集中してケアする
  • ・電動歯ブラシを活用して、効率的に磨く
  • ・ワンタフトブラシなど、短時間で効果的なツールを使う
  • ・完璧を目指さず、できる範囲で継続する

育児は24時間体制の大変な仕事です。自分を責めず、できることから少しずつ続けることが大切です。


5. 妊娠を計画している方へのアドバイス

これから矯正治療を始める方で、妊娠も計画している場合、どのようなスケジュールで進めるのが良いでしょうか。

治療開始のタイミング

妊娠と矯正治療、どちらを優先すべきかは、個人の状況によって異なります。

妊娠前に治療を開始する選択:

  • ・メリット:治療中の検査や処置を妊娠前に済ませられる
  • ・デメリット:治療期間中に妊娠時期が重なる可能性がある

出産後に治療を開始する選択:

  • ・メリット:妊娠・出産に集中できる、体調の安定した時期に治療できる
  • ・デメリット:育児との両立が必要になる、治療開始が遅れる

どちらが正解というわけではありません。ご自身のライフプランや年齢、歯並びの状態などを総合的に考えて、歯科医師と相談しながら決めることが推奨されます。

事前に済ませておくべき処置

妊娠前に矯正治療を開始する場合、以下の処置を事前に済ませておくことが理想的です。

妊娠前に済ませたいこと:

  • ・精密検査(レントゲン撮影を含む)
  • ・虫歯や歯周病の治療
  • ・親知らずの抜歯
  • ・矯正のための抜歯(必要な場合)
  • ・矯正装置の装着

特にレントゲン撮影や抜歯などの処置は、妊娠中は避けたい、または慎重に行う必要があるため、可能であれば妊娠前に済ませておくと安心です。

治療計画の柔軟性

妊娠の予定がある場合は、治療計画を立てる際に、その旨を歯科医師に伝えておくことが大切です。

柔軟な治療計画のポイント:

  • ・妊娠時期に合わせて調整スケジュールを調整できる
  • ・妊娠中に避けるべき処置を事前に済ませる
  • ・出産後の治療再開を見越した計画を立てる
  • ・通院頻度を調整しやすい治療方法を選ぶ

例えば、マウスピース矯正の場合、自分で装置を交換できるため、通院頻度が少なくて済むというメリットがあります。妊娠中や出産後の忙しい時期には、このような治療方法が適していることもあります。


6. よくある質問(Q&A)

Q1. 矯正治療中に妊娠が判明しました。治療は中断すべきですか?

A. 基本的には、治療を中断する必要はありません。ただし、妊娠が判明したら、できるだけ早く歯科医師に伝えることが重要です。

妊娠の状況に合わせて、以下のような対応が取られます。

一般的な対応:

  • ・通常の調整は継続できることが多い
  • ・レントゲン撮影が必要な場合は、出産後に延期する
  • ・抜歯などの外科的処置は、妊娠中期か出産後に延期する
  • ・つわりがひどい時期は、調整の頻度を減らすことも検討

治療を継続するか、一時的に中断するかは、妊娠の経過、つわりの程度、治療の進行状況などを総合的に判断して決めます。歯科医師と産婦人科医の両方に相談しながら、最適な方法を選びましょう。

Q2. 妊娠中にレントゲン撮影をしても大丈夫ですか?

A. 歯科のレントゲン撮影による被曝量は非常に少なく、お腹から離れた部位の撮影であるため、胎児への影響は極めて小さいとされています。

歯科レントゲンの被曝量:

  • ・歯科のレントゲン1枚あたりの被曝量は、日常生活で自然に浴びる放射線量の数日分程度
  • ・撮影時には防護エプロンを着用する
  • ・お腹から離れた口の部分の撮影である

それでも、妊娠初期(特に器官形成期)は念のため避け、どうしても必要な場合は妊娠中期以降、または出産後に延期することが一般的です。

緊急性が高い場合は、産婦人科医とも相談の上、適切な防護措置を取って撮影することもあります。

Q3. つわりがひどくて矯正装置のケアができません。どうすればいいですか?

A. つわりの時期は、無理をせず、できる範囲でケアを続けることが大切です。完璧にできなくても、自分を責める必要はありません。

つわり時期のケア方法:

  • ・体調の良い時間帯を見つけて、その時にケアする
  • ・短時間でも、こまめに口をすすぐ
  • ・歯ブラシを小さいものに変える
  • ・香りの少ない、またはミント味以外の歯磨き粉を試す
  • ・どうしても無理な時は、水でしっかり口をすすぐだけでも行う

つわりは一時的なものです。体調が回復したら、また丁寧なケアを再開すれば大丈夫です。つわりの時期に虫歯や歯肉炎が悪化しないか心配な場合は、歯科医院でプロフェッショナルクリーニングを受けることも検討しましょう。

Q4. 授乳中ですが、矯正の調整後に痛み止めを飲んでも大丈夫ですか?

A. 授乳中でも服用できる痛み止めがあります。ただし、自己判断で市販薬を服用するのではなく、必ず歯科医師に相談してください。

授乳中の痛み止め:

  • ・一部の鎮痛剤は、授乳への影響が少ないとされています
  • ・歯科医師に授乳中であることを伝えれば、適切な薬を処方してもらえます
  • ・服用のタイミングを工夫することで、母乳への移行を最小限にできます

例えば、授乳直後に服用し、次の授乳までに時間を空けるという方法もあります。詳しくは、歯科医師や産婦人科医、薬剤師に相談しましょう。

Q5. 出産後、いつから矯正治療を再開できますか?

A. 出産後の体調が安定すれば、いつでも治療を再開できます。一般的には、産後1〜2ヶ月程度で再開される方が多いです。

再開のタイミング:

  • ・産後の体調が回復してから
  • ・育児のリズムがある程度安定してから
  • ・通院の時間が確保できるようになってから

焦る必要はありません。ご自身の体調と育児の状況を最優先に考え、無理のないタイミングで再開しましょう。

治療を数ヶ月中断しても、大きな問題になることは少ないです。ただし、長期間中断すると、後戻りのリスクが高まることがあるため、できれば定期的に状態をチェックしてもらうことが推奨されます。

Q6. 第二子を妊娠する予定があります。矯正治療は一旦やめるべきですか?

A. 必ずしもやめる必要はありませんが、ライフプランと治療計画を総合的に考えることが大切です。

検討すべきポイント:

  • ・治療の進行状況(どの程度まで進んでいるか)
  • ・第二子の妊娠予定時期
  • ・第一子の育児との両立の可能性
  • ・経済的な負担
  • ・ご自身の年齢

例えば、すでに治療が8割程度進んでいる場合は、完了させてから妊娠する方が効率的かもしれません。一方、治療をまだ始めたばかりであれば、一旦中断して出産後に再開することも選択肢の一つです。

歯科医師と相談し、ご自身と家族にとって最適なプランを立てましょう。


7. まとめ

矯正治療中の妊娠・出産は、決して珍しいことではありません。適切な知識と配慮があれば、両立することは十分に可能です。

この記事の重要ポイント:

  • ・矯正治療中の妊娠・出産は可能で、治療を継続できることが多いです
  • ・妊娠が判明したら、できるだけ早く歯科医師に伝えることが大切です
  • ・妊娠中はホルモンバランスの変化により、口腔環境が変わりやすくなります
  • ・つわりの時期は無理をせず、できる範囲でケアを続けましょう
  • ・レントゲンや抜歯などの処置は、妊娠時期を考慮して適切に対応します
  • ・出産後も、体調が安定すれば治療を再開できます

女性にとって、妊娠・出産は人生の大きなイベントです。同時に、美しい歯並びを手に入れることも、自信と笑顔をもたらす大切な目標です。どちらも諦める必要はありません。

大切なのは、歯科医師や産婦人科医とオープンにコミュニケーションを取り、ご自身の状況に合わせた柔軟な対応をすることです。完璧を目指すのではなく、その時々の状況に応じて、できることを続けていきましょう。

矯正治療も、妊娠・出産も、時間をかけて歩む長い道のりです。焦らず、無理をせず、ご自身のペースで進んでいくことが大切です。そして、その道のりを支えてくれる家族や医療スタッフとともに、理想の笑顔と新しい命の誕生を迎えましょう。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個々の症状や治療方針については、必ず歯科医師や産婦人科医にご相談ください。妊娠中・授乳中の矯正治療についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。皆様の健康と幸せな出産を心より応援しています。


 

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